昨年１０月の
マーヤ１０周年記念祭
お嬢さんが生まれて
新米パパになった市原さんに
マーヤから
色紙を進呈しました😊
子を支える
妻の母性を支える
夫の母性
継父や内縁の夫による
子どもの虐待ニュース
子どもを支える妻を支える
男だったら
虐待死など悲しい事件も
起きないことでしょう
こうした事件に対して
「とんでもない奴だ！」
「自らの命を持って償わせろ！」
怒りやバッシングの声が
蔓延するわけですが
それでは
何の解決にもなりません
子どもを虐待する親を支える
「母性」が必要なのです
子どもが
自分の思い通りにならない
子どもにイライラして
手を上げそうになった時
そんな自分を支えて
理解してくれる人がいたら
子どもへの被害は
きっと防げる
自分に余裕がなくなり
気分が荒んで
気力体力を失うと
人は誰でも
家族にも他人にも
優しくなれないものです
犬と飼い主の関係も同じ
「長年連れ沿った家族同然の犬を
どうして平気で捨てれるのかっ！」
怒り心頭になる気持ちは
わかりますが、
母性が枯渇した飼い主を支える母性
それが保護犬を減らす妙法だと
私は考えています
考えているというより
体験したのでした
みぞれ降る寒い今日
７９歳のお客様が
いらっしゃいました
相談室で開口一番
「ナッツくん、残念でしたね」
おっしゃってくれるではありませんか（泣）
昨年12月号の太田東西かわら版を見て
覚えてくださっていたのです
こちらのお客様も昨年の5月に
愛犬を亡くされていました
享年17歳の柴犬でしたが
実は３年前、
もう面倒を見ることができないから
保健所で引き取ってもらうと
口にされていました
奥様を亡くされ、
奥様がかわいがっていた
その犬が
自分にはなつかない
吠えたり、噛んだりされた時には
足蹴りしていた
「それ、動物虐待ですよ！」
指摘するのは簡単です
でも、当時のお客様は
自分の体も生活も
ままならないほど落ちていた
「亡くなられた奥さま、きっと
最後まで面倒みてあげてほしいと
思っていらっしゃるんじゃ
ないでしょうかねえ～」
やんわりと伝えながら
その行為を否定せずに
「お客様の健康回復こそが
その柴犬を救うことになる」と
決心しました
半年が過ぎて
お客様の体調が良くなり
変化が出て来ました
「ササミを茹でてやったら
喜んで食べるんですよ」
「漢方の先生の所に行ってくるから！
そう言って今日も出て来ました」
太田東西薬局で
母性を充電できている
証左だと実感・・・涙
それからは
毎回、犬の話になり
「妻が飼っていた犬」から
「我が愛犬」になっていきました
たまに私が
「ワンちゃんのおやつ、これどうぞ」
差し上げると
自分がおやつをもらったかのように
喜ばれていました(笑)
ちょうど1年前
愛犬の体調が
思わしくなくなりました
でも、お客様は
手放そうとせず
足しげく
動物病院に連れて行き
点滴を受けさせ
薬もしっかり飲ませていました
大好物の茹でたササミを
横たわっている愛犬の口元まで
運んで食べさせてあげたり
自分の足どりもおぼつかない中、
階段を登れなくなった愛犬を
担いで移動させました
そんなお客様を
「素晴らしい飼い主！」
「飼い主と犬との老々介護の見本！」
心から称賛し、
その頑張りを称えて
ドリンク剤をプレゼントしたり
飼い主の母性の充電に
務めました
それから３ヶ月後
飼い主に看取られながら
息を引き取りました・・・・・
今日も犬の話になり
「今でもたまに涙が出ます」
おっしゃっていました
薬局初診の３年前は
「殺処分、やむを得ない」
それが３年後には
「殺処分なんか、とんでもない！」
大きく考えが変わった
仏教では
すべての人には
「仏性」がある
言われています
子どもを
虐待する親
信頼を寄せる犬を
裏切る飼い主
そんな血も涙もない人間にも
仏性はある、と
若かりし頃は
にわかに信じられませんでしたが
私はこの仕事をして
それを肯定できています
人は愛されてはじめて
人を愛することができる
教科書の暗記ではなく
肌身で感じたから
支え、励まし、ねぎらい
その頑張りを認めてあげること
その時に人は
隠れていた仏性が
花開くのかもしれません
１時間以上バスで
かかる道のりを
厳寒の中、
お越しくださったお客様
妻に先立たれ
愛犬を失った
それでもめげずに
生き抜こうとする姿
その後ろ姿に感激して
思わずシャッターを切りました
改めて
「マーヤを立ち上げてよかった！」
実感した月曜日の朝でした
