長崎の薬局 太田東西薬局 東洋医学・漢方相談専門

愛別離苦

タイトルは
「四苦八苦」の一つ


愛するものとのお別れ

その苦しみ



近しく親しいほど
お別れは辛いものがある



先週土曜日にお客様の訃報が入った

18年続けてくださった。

日曜日、告別式に一人で参列した。

ちょうどその時間、
妻はテルミー受験中だった。


さすがに妻に連絡できなかった・・・
今もしていない。

なぜなら
正式にテルミーの資格を取ったら
真っ先に「出張テルミー」
お客様宅を予定していたから。

今年2月に
出張テルミーしてあげて
とっても喜ばれていた。


お客様は長年リウマチを患われていた。

75歳の時に
太田東西薬局のことを聞いて
いらっしゃった。

10年ほどは毎月来局されていたが
その後は
ご家族に託すことが多くなった。

でも、最期まで
私の漢方を信じて服用くださった。

「せんせ~痛いよ~~~
もう、生きるのが
イヤになる時もあるよ~
家族にも迷惑かけているし~」

そうおっしゃる度に私から


「そう思えるということは
ボケていない!
ということですね(笑)

いつも言っているでしょ?

迷惑かけて情けない・・ではなく

“ありがとね!”

感謝の思いを
口ぐせにするんですよ

今、ひざが痛くても
こうして大村から薬局まで
2時間かけて
往復できる体力がある!

寝たきりではないから
できること!

“あ~~ありがたい~~~”

そう思い変える。
来月までまた
修行して来てください(笑)」

こうした会話ができたのも
お客様が実に
“素直”だったからだ。

併せて、
笑顔が素敵で、品のある
“かわいいおばあちゃん”
だった。

2月の訪問の際、
私に
「せんせ~見てください」

長年のリウマチで
変形した手を出された。
親指は反り返っている。

ひらめいた!

「ゆび相撲、強いはず!
やってみよう!」

確かに強かった!!(笑)

帰る時になって
「また伺いますね!」と握手して
外に出たら

「せんせ~~」

どこからか声がする。

玄関までは歩けない。

しかし、ここからは
見送れる。


そう思って
顔を出してくれたのだ(涙)

「よし、最後にもう一度
ゆび相撲しましょう!」


これが最後となった。

薬局を開業して22年。

お客様の臨終に寄り添い
式にも参列してきた。

しかし、

愛別離苦の苦しみには
未だに慣れない。

ただ、

それを滅することは
できなくても
減らすことはできる。

最後まで相手を
思いやることに尽きる。

その日を迎えて
後悔しないために。

そして
正しい「死生観」を持つこと。



人は
何のために生まれて
何のために死ぬのか?

「輪廻転生」

「肉体ー霊体」

「霊魂不滅」

学校では習わなかった
そうした死に対する
知性と教養を修得していく。

それが愛別離苦を
減らすことにつながると思う。

だからボクは
出棺の際、涙していたけど

“See you again!”

笑顔で手を振れた。

笑顔の素敵な
“かわいいおばあちゃん”
だったから。

だから
“笑顔”で。



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